私たちは、誰でも自己イメージを持っています。
そして、仕事もプライベートも、知らず知らずのうちに自己イメージの影響を大きく受けています。
キャリアの理論の中でも有名で最も包括的なものは、ドナルド・E・スーパーの理論です。
スーパーは、その包括的な理論の中で、生涯を通じての個人のキャリアの段階や、キャリアの役割、キャリア選択につながる内的・外的な力などについて取り上げています。
中でも自己概念、すなわち自己イメージは、その理論において中核をなす重要な要素となっています。
自己イメージは、次の3つの視点からできています。
スーパーは、自己概念のうち、働くことについては「職業的自己概念」を形成しているとしています。
そして、その理論のメインテーマは、「個人は職業選択を通じて自分の『職業的自己概念』を実現しようとする」というものでした。
つまり、人には自己イメージにあることを実現しようとする、実現傾向があるということです。
ただ、この理論は願えば叶うとうものではありません。
スーパーは、現実吟味に耐えるという意味で、現実に良く合致した自己概念を「妥当な映像」と言っています。
実際には、経験することで学びや気づきを得て、現実の世界とのバランスをとったり、折り合いを付けたりすることも必要です。
自己イメージには、次の2つがあります。
人は誰でも両方の自己イメージを持っています。
このうち、肯定的な自己イメージは、積極的に行動できたり、次のステップや新しい課題に取り組んだりできる、こころのエネルギーにつながります。
まずは、「なりたい自分」や「手に入れたい未来」をイメージしてみましょう。
そして、どのようにすればその目標に近づくことができるのか、可能な限り具体的に上手くいく方法を考えてみることです。
いい自己イメージを思い描くことができれば、人はそのイメージに近づくことができるように行動します。
だとすると、何かを始めるときに、それが上手くいくかどうかは、始める前に決まっているといっても過言ではありません。
「何でもできるなら、どんな自分になれたら最高ですか?」
ライフキャリアカウンセラー
折山 旭